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求美の案内で渋滞をUターンし、ハローワークから数分のパチンコ屋へ移動した。平日の昼間にもかかわらず、店内は立錐の余地もないほど賑わっている。求美は空席を探すでもなく、人々がお互いに背を向けた合間の通路を歩いていく。私もその後に従う。大音量の単調な打ち込みのビートと、視界をおぼろげにさせる煙草の煙が、外界との切断を容易にさせる。その中で、人々はひとときの孤独を愉しんでいるように見える。年齢も性別も階層の偏りもない、公平・公正な非社交場。限定された空間に、こんなにたくさんの人が集まり、決して交わらず、肯定的に時間を食いつぶしている光景に、私は軽く戸惑いを覚えた。
我々は場内を数周し、外へ出た。
「少し歩きましょう」と求美はいった。外気を吸って、太陽に当る。私は頷く。
おもろまちのメインストリートは、五月の日差しを浴び、来るべきシーズンに向けて、したたかに体制を整えている。アスファルトの地面から発するムッとした熱気も、これから本番を迎える。
とってつけたような赤瓦屋根が不粋な日銀那覇店の前を通り過ぎたあたりで、求美は語り始めた。パチンコ屋には、軍用地主の元夫がよく利用していたのにつきあわされたこと。派遣の仕事を断って、風俗嬢を始めたこと。高齢の祖母が倒れ、面倒をみなければならないこと。県内で彼女のような条件で仕事を探せば、もはや他に選択肢が限られていたこと。一度身についた生活レベルを下げることはできなくなっていたこと。
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